さて、今回はこのコラムをご自宅で読んでいただいている方も多いかもしれませんね。
コロナの問題はなかなか収束の兆しが見えず、先行きも読めず、不安や苛立ちを感じやすい状況です。
かくいう私も、仕事もプライベートも、予定通り進むのか進まないのかわからない中で、その日暮らしをしているような気分です。
「『この日はこう』って決められたら、こっちの予定はこうなるから、まずあれして、これして~と動けるのに!」としばしばジリジリしております。
段取り人間?にとっては、段取りが付けられないのはなかなかに辛いわけです。
そんな折、ちょうど面白い視点を本で読んだのでご紹介します。
それは「時間的視野」というもので、「私たちが決断を下したり、行動を起こしたりする際に、自分の過去、現在、未来のどれに焦点を合わせるか?」というものです。
いうならば私たちの手元には「過去、現在、未来」の3種類の眼鏡があるのですが、私たちは1つだけを好んでかける傾向にあります。
「未来志向」が優勢な人は、将来の目標や報酬のために働こうと考え、しばしば現在の楽しみや満足を先延ばしにしたり、誘惑を避けたりします。
「現在快楽」の視野を持つ人は、その瞬間を生き、快楽を求める人です。強烈な活動を楽しんだり、スリルや新しい感覚を求めたり、冒険を好みます。
「過去肯定」の人は自分の過去を温かく楽しいものと認識し、家族や友人たちとの関係を維持することに価値を置きます。思い出話や写真を見るのも好きです。
本来はあと2つタイプがあるのですがここでは割愛するとして、大きくこの3タイプとしたときに、あなたは普段どの「時間的視野」で生きていることが多いでしょう?
私は冒頭の話の通り、おそらく「未来志向」が強いようです。未来に向けて効率よく行動が取りにくい状況はフラストレーションが溜まるわけです。
「私もそうだ!」と感じた人は多いのではないでしょうか。
しかしこの3つの時間的視野は、バランスよく持てるのが幸福へのカギです。
一見「未来志向」が現代人としてはよさそうに思えるかもしれませんが、これも行き過ぎれば仕事中毒になってしまい、人間関係や自分自身を損ねることにもなりかねません。
むしろ今のような状況では、「現在」や「過去」に焦点を向けてみて、普段やらないことに時間を使ってみるのはいかがでしょう。
「現在」
・一手間かけた料理を作り、じっくりと味わう
・身体を労わって、ストレッチやマッサージをする
・自分の好きな趣味の時間に没頭する
「過去」
・久しぶりに昔の友人に電話をかけてみる
・家族や親戚との交流の時間をもつ
・古いアルバムをめくってみる
きっと新しい発見がもたらされて、豊かな時間が過ごせると思いますよ!