さて、一年が終わりを迎えようとしています。
みなさんの今年はどんな一年だったでしょうか。
どうもこうも、コロナのせいで予定は大幅に狂ってしまったし、仕事も全然思うようにはいかなかった…と、振り返ると「ちっともいい年じゃなかった…」と憂うつな気分になる人も多いかもしれません。
でも、どうでしょうか。
もしかすると、案外これまでの年末も同じように、改めて振り返ると「今年はいい年じゃなかった…」と憂うつになっていそうな気がしませんか。
それもそのはず、私たちは本能的にネガティブ・バイアスという傾向を持っています。
これはポジティブなものよりネガティブな体験にまず意識を向けてしまう、というもので、ネガティブな出来事はポジティブな出来事よりも5倍速く記憶され、5倍記憶に残りやすい、という研究もあります。
こんなふうにネガティブな出来事はくっきり頭に刻み込んだり、何度も思い出す一方で、ポジティブな出来事に対してはどうでしょう。
とてもあっさり流してしまってはいませんか?
様々な制約を乗り越えて成功させた仕事や、思いがけない形で誰かから感謝や思いやりを示してもらえたこと、久しぶりにつながれてうれしかった人間関係など、きっと思い出せばたくさんあるはずです。
でも、そのときは次のやるべきことが迫っていて、十分に達成感を味わうことなくやり過ごしてしまったり、嬉しくてふわふわしたことが落ち着かない気持ちだったため、妙に冷静に受け流してしまったり…ということがなかったでしょうか。
こんなふうに案外と、ポジティブな出来事を十分味わっていない人は多いものです。
しかしこれではどれだけいいことがあっても、「いい年」にはならなそうですね。
「ネガティブびいき」のアンバランスな評価しかしていなければ、いつまで経ってもポジティブに分はありません。
そこにあったはずの達成感も、喜びも、温かさも、十分に味わわずに見送ってしまっては、人生から満足や幸福が得にくくなってしまいます。
そこで今年あなたに起こったポジティブな出来事を思い出し、書き出してみましょう。
・難しかったけれど達成した仕事
・誰かに感謝されたこと
・誰かとのやりとりで楽しかったこと、嬉しかったこと
・あなたが手にした幸運
など、ゆっくり一年を振り返りながら、ノートや日記に書き出してみてください。
脇に追いやられていたあなたの人生のポジティブな側面に光を当てて、じっくりと堪能してみましょう。
きっとこの一年がかけがえのないものに思えてきて、また来年を迎えるのが楽しみになってくるはずですよ!