先日、オンラインで新入研修をしたときに、少し驚いたことがありました。
研修が始まる前に、人事のご担当者の方が新入社員の皆さんに向けて話をしてくださったのですが…
皆さんうなずかないのです。
ジーっと固まって、ただ画面越しに話す人を見ているだけ、といったふうです。
あれ? 皆さん、人事の方が話してくれているのに、反応しないの?と少しびっくりしました。
ですが、研修が始まってからは、皆さん真面目に取り組もうとしてくれますし、こちらの投げかけにもきちんと答えてくれます。
それで、「ああ、これは単に、うなずくというリアクションが話し手にとって重要なんだと知らないだけなんだな~」とわかりました。
これまでの学生生活では「先生は大勢に向かって一方的に話してくる」というもので、「相互的にその場を作る」という関係ではなかったのかもしれません。
輪をかけて、画面越しだと相手がテレビの中の人のように見えて、聴き手のリアクションを必要としているとは気づきにくいかもしれません。
ご承知の通り、話し手は聴き手のうなずきや笑顔などの反応を得ることで、勢いを得て、流れを見つけて、面白いところをポンポン出してくれるものです。
逆に聴き手の反応が得られないと、話し手の話は勢いを失い、堂々巡りになり、つまらない話になっていってしまいます。
「知性は集団に宿る」という言葉を最近見かけて目からうろこでしたが、言われてみればそうですよね。
その人の話の面白いところや、眠っているアイデアを最大限引き出してくれるのは、良い聴き手や仕事仲間に囲まれたときであるはずです。
リモートワークが続く現在、オンライン越しの相手が生身の人間のように思いにくくなり、リアクションが薄れてしまっていることがあるかもしれません。
あなたのうなずきがコミュニケーションの、ひいてはチームの質を上げると思って、どんどんうなずいてみませんか!