さて、気が付けば11月ももう終わりですね。
「まさか、あと残り1ヶ月?!」と時の過ぎるスピードに驚いてしまいます。
「なんだかいつも気持ちがせかせかしていて、落ち着いた時間を過ごせたり、充実感を覚えたりという時間は少なかったなぁ」という方も多いのではないでしょうか。
「いつか時間ができたら」「余裕ができたら」そんな気持ちになれるはず、と思っている人もいることでしょう。
でもその「いつか」はいったい「いつ」やってくるのでしょうか。
多分、いつまで待っても来ないでしょう。
おそらく、皆さんの一生はいつも「やるべきこと」にあふれているはずです。
全ての気がかりが片付いて、何かを「じっくり味わえる」日は、待っていてはこないのです。
そこで、「今から」、そんな時間を作りませんか。
最初の一歩としてお勧めなのが、「ながら食べ」をやめてみる、ということです。
私自身を振り返ってもそうなのですが、もうずいぶん長いこと「ながら食べ」をしていました。
子どもの頃は、テレビがついた状態でご飯を食べるのが我が家の普通でした。
今は、スマホを横目で見ながらや、新聞を目で追いながらご飯を食べることがよくあります。
在宅勤務が増えて、会社で職場の人とご飯を食べる機会が減ったこともあり、ここしばらく「ランチは一人でスマホを見ながら食べている」という人も多いでしょう。
しかし、そんなとき「ご飯を味わった」記憶はどれぐらい残っているでしょう?
気が付けば「食べ終えていて」、どんな味わいだったか、ほとんど認識していないのではないでしょうか?
私たちの一生は、注意を向けたものの総体ともいえます。
たとえいまそれをやっていても、注意を向けていなければ記憶には残らず、手応えも得られないままです。
「食べる」という私たちの根源的な喜びさえ、注意を向けなければ味わうことはできません。
そこで、活字を追ったり、スマホを見るのをやめて、「食べること」に集中してみませんか。
わずか15分程度の時間をマルチタスクにして時間を節約するよりも、食べることに集中してみてほしいのです。
食べ物のにおい、色合い、口の中に広がる味わい、咀嚼するときの歯ごたえ、飲み込むときの喉の動き、食べ物が胃に落ちたときの温かさに注意を払ってみてください。
きっと、いつもと違う充実感が得られるはずです。
そのような15分は、「ながら食べ」をしているときのせかせかした感じ、自動的に口を動かしていただけの機械的な時間から、豊かでリラックスできる時間になってゆくはずです。
これまで「ながら食べ」を続けてきた人にとっては、食べることだけに時間を使うのが、じれったく、不快感を覚えるかもしれません。
ただ、その不快感自体が、ご自分が駆り立てられている衝動だと考えてみてください。
毎日毎日繰り返す「食べる」という時間を通じて、ご自分をストレスから解放し、一日一日を充実させてあげてくださいね!