さて、今年もそろそろ年の瀬を迎えようとしていますね。
皆さんの一年はどんな一年でしたか。
私は振り返ってみれば、以前このコラムに書いたように「急に風邪を引いて旅行をドタキャン」ですとか、年の中盤まではいろいろと思うに任せないことが多かったのですが、年末にかけて徐々に上向きになってきた気がしています。
そういえばと年始に引いたおみくじを読み返してみたら、そこにも「だんだん吉運に向かう」とありました 笑
ところで、日々が好調なら好調で、「ちょっと怖いな」ともまた思ってしまいませんか。
「今は比較的仕事は順調だけど、この後何かひっくり返しがあるのではないか…」
「今日はこの人と楽しく飲んでいるけれど、実は心の中ではつまらないなと思っていて、次は声をかけてくれないのではないか」
「今は体調もいい感じだけれど、だいたい年明けに体調を崩すことが多いのだよな…」
など。
うまくいっているときはいっているときで、やはりあれこれと気を揉んでしまうのではないでしょうか。
問題が起きているときやうまくいっていないときは「この問題さえ片付けばもっと気を抜けるのに!」と思っているのに、いざ心を曇らせる出来事が片付いたとしても、新たな悩みの種を探し始めてしまう。
びっくりするほど「気が抜けない」のが私たちなんですね。
というのも、人間の脳は「幸福」よりも「生存」を優先するようにできています。
私たちの本能は生存するために、問題を特定して解決するよう指令を出しています。
うかうかしていて危険に気づかず、うっかり命を落としてしまわないよう、常に警戒態勢を取ろうとするのです。
なので本当は「ボーっとできる、満たされたとき」でさえ、「何か問題はないか」と探し出そうとしてしまうんですね。
野生動物であれば、それらは生命の危機に対する警戒として理にかなったものです。
ところが現代人の私たちは、実際に迫っている危険を発見する以上に、「想像上の脅威」を自ら作りだし、警戒態勢を取り続けてヘトヘトになってしまうのです。
そんなわけで、現代の私たちは、この「警戒心を緩める」ことが肝要です。
思い切ってうかうかしちゃいましょう。
年末年始は仕事もお休みなので、いろいろと考える時間も出てくることでしょう。
そんなとき、スーッと心の中にこの先の心配が入り込みだしたら、「おっとっと」と気づくようにしてみてください。
「大丈夫、これはただの想像だ。」と唱えて、再び目の前の平穏な時間を味わうことに戻ってみてください。
年末年始、皆さんが「心から」ゆっくりできますように!