さて、私たちは職場で、家庭で、日々他者と交流しながら生きています。
他の人は、なかなか自分の期待通りに振る舞ってくれることはありません。
そうすると腹が立つことも多いですよね。
ストレスマネジメント研修では、「気持ちが動揺した(落ち込む、怒るなど)出来事」を題材として挙げてもらいますが、大体皆さん「怒って」います(笑)
例えばこんな感じです。
- 顧客の担当者が、自分たちの落ち度をこちらのせいにしてきた
- 他部署の人が、決定したことを直前になって「やっぱりやらない」と言ってきた
- 手塩にかけて育ててきた部下が何の相談もなく辞めた
うんうん、確かにこれは腹立たしい。お怒りごもっともです。
怒りを感じること自体は自然なことですし、状況を変える原動力にもなります。
しかし「怒り」を持続させ続けていると、ケンカ腰になって解決に向かいにくいですし、何より自分もひどく気分が悪いものです。
私たちは、怒りを覚えることそのものは止められませんが、「持続時間」についてはコントロールが可能です。
そこで、「あの人のことで、こんなに不愉快になっているのももったいないな」「そろそろ気持ちを切り替えたい!」と思ったとき、ぜひこのようなクエスチョンを自分に向けて問いかけてみてください。
「その人が、そのように振る舞う理由を自分なりに説明するとどうなるか?」です。
例えば、こんな考えが浮かぶかもしれません。
- 実はその人も内心「自分たちの落ち度」と思っているが、立場上そうは言えなかった
- 「決定したこと」とはいえ、もともとその決定にあまり納得していなかった
- 仲が良すぎたので申し訳なくて、逆に言えなかった
こういうことが見えてくると、少し気持ちが変わってきますよね。
私たちが誰かに対して怒っているとき、私たちは「その人がどんなに間違ったことをしているか」に思いを巡らすことに忙しいものです。
そんなとき、「なぜその人はそんな振る舞いをするのか?」を客観的に考えてみることは、その人を心の中で断罪することから離れることになります。
その人に対しての適切なアプローチはもっと他にあるかもしれないことも見えてくるのです。
「怒っているのももういやだな~」と思ったとき、ぜひこのクエスチョンを自分に投げてみてくださいね!