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ホームアイシンクインフォメーション第89回:感情的摂食 ― Emotional Eatingヒューマンスキル系講師 丸山奈緒子

第89回:感情的摂食 ― Emotional Eating
ヒューマンスキル系講師 丸山奈緒子

メルマガ,ストレスをマネジメントしよう!

さて、仕事で疲れての帰り道、あなたは道々こんなことを考えているかもしれません。
「ああもう、今日はスイーツのごほうびがなきゃやってられない!」
「はー、参ったそういやお昼にコンビニで見かけたポテチ、おいしそうだったなぁ

そんなとき「代わりにリンゴを剥いて食べたらどうですか」とか言われてもいまいちうなずけません。
「いや~、そういうんじゃなくて、やっぱりスイーツ(ポテチ)なんですよね

そしてスーパーやコンビニでお目当てのものを買い込み、家に帰っていそいそと食べ出しますが、ハッと気づくともう容器はカラになっています。「どんな味わいだったのか」はほとんど記憶に残っていません。

そして空の容器を見て「あ~、また全部食べちゃった…」とちょっぴり罪悪感を覚えます。
そしてごみ箱に容器を捨てに行くと、そこには昨日とおとといの容器が顔を出しているのです!
「げげ、今日こそ、って思ってたけど、そういや昨日もおとといも食べてたな

こんな食行為をしていたら、これは「感情的摂食(Emotional Eating)」と言えそうです。

感情的摂食(Emotional Eating)とは、お腹が減ったから食べるのではなく、ストレスに満ちた感情から気を紛らわすために食べることを言います。

例えば、こんな食べ方は感情的摂食に該当します。

・急に食べたくなる、何が何でも食べたくなる
・「ごほうび」として食べる
・ジャンクフードや糖分、脂肪分の多いものを選んで食べる(リンゴでは代替できない)
・気づくと空になっている。注意を向けることなく、十分に味わうことなく食べている
・満腹になっているにもかかわらず、食べ続ける
・食べ終えたあとに、後悔や罪悪感を感じる

う~ん、どれも身に覚えのある食べ方ですね…

ネガティブ感情(怒り、不安、ゆううつなど)は、食行動を引き起こします。

とくに高炭水化物、高脂肪、甘いものは、精神を安定させる脳内物質(セロトニン)を増やします。
ケーキやスナック菓子が、ネガティブに傾いた感情のバランスを取り戻してくれるんですね。
そのためついつい食べることが、お手軽なストレス解消法になってしまいがちです。

ただ、このような食べ方を頻繁に繰り返すのは、いろいろ問題も生じます(ウェストとか
まずは、ストレスを感じたとき、食べ物で心を満たす以外の方法を見つけてみてください。

それから「Mindful Eating」を試してみましょう。
感情的摂食をしているときは、ほとんどが「Mindless(心ここにあらず)」な食べ方になっています。

まずは1分、待ってみましょう。
衝動的に食べ物を口に入れている状態に気づいたら、1分だけ待ってみます。
「これ以上食べてはいけない」と思う必要はありません(これほど無力な命令はありません!)

それから、「ゆっくり、一口ずつ、味わって」食べてみましょう。
すべての注意を食べることに向けた、Mindfulな食べ方に切り替えてみるのです。

すると普段の食べ方より、しっかり満足を得られるのではないでしょうか。
「今日は丸々一個食べなくてもいいな」「半分残しとこう」という日も出てくるかもしれません。

「食べちゃダメ」と思うよりも「時間をかけて楽しもう」のほうが実践しやすいのではないでしょうか。

ストレスに駆られて食べるより、じっくり味わって食べることを増やしたいですね!

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