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ホームアイシンクインフォメーション第96回:言い争いを鎮静化させる方法ヒューマンスキル系講師 丸山奈緒子

第96回:言い争いを鎮静化させる方法
ヒューマンスキル系講師 丸山奈緒子

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さて、皆さんも周りの人と、ついつい熱くなって口論をしてしまうことはありますよね。

こんなに言葉の限りを尽くして思いをぶつけているのに、どうして相手にはわかってもらえないのか。
最後は訴えても通じなかった徒労感と、あきらめとむなしさが漂う…。
お互いにそんな気持ちを味わっていることが少なくありません。

たとえばAさんとBさんの会話をみてみましょう。

Aさん「なんで前と同じ状況に陥るってわかっていて、その計画を押し通そうとするわけ?! スケジュールを見直すのは当然でしょう!!」
Bさん「計画の見直しばかりで、プロジェクトが少しも予定通り進んでいないじゃないですか!そうこうしているうちに他社に同じものを作られてしまいますよ!」
Aさん「だ~か~ら~、・・・・」

こんなふうに重要なことであればあるほど、お互い譲ることができず、どんどんヒートアップしてしまいます。

さてこんなとき、言い争いを鎮静化する有効な方法を一つご紹介します。

それは、相手の言い分を必ず一度「要約」してから、自分の発言を始めること。

Bさんなら、Aさんに対してはこうです。
Aさんは、現在の状況が、前と同じ状況に陥りそうに感じられているんだね。だからスケジュールの見直しをしなきゃと思っているんだね。」

Aさんなら、Bさんに対してはこうです。
Bさんは、計画の見直しが続いていることが、プロジェクトが予定通り進んでいないように思えて、焦りを覚えているんだね。」

こうやって、自分の説を唱える前に、必ず直前に相手が言ったことを要約してみるのです。

そして相手から「その通りだ」の声を聞けるまでは、自説に移ってはいけません。
このように、「直前に相手が言ったことを要約し、同意を得てから、自説に移る」を話し合いのルールとするのです。

こうすると、双方が「私の言わんとすることが相手に届いた」とわかるので、執拗に自説を繰り返す必要はなくなり、ヒートアップすることはグッと減ってきます。「相手が満足するまで要約しなければならない」となれば、相手の言い分に注意深く耳を傾けることにもなります。

またさりげなく「主語」を入れていることにお気づきでしょうか。
Aさんは、こう感じるんだね」「Bさんには、こう思えるんだね」と、主語を入れて要約することで、その人の言っていることが絶対的な事実ではなく、「その人にとっての考えである」という中立的な位置づけへとそっと移していけるのです。

これは当事者同士での話し合いでも、会議などで多数の人々を相手にファシリテートを行う場面でも同様に有効です。

言い争いの気配を感じたら、「要約をルール化する」、どうぞお試しあれ!

あらゆるお客様の「プロジェクトの成功」をサポートしていくことが、
アイシンクの最大の使命と考えております。

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