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ホームアイシンクインフォメーション第9回:アサーティブに振る舞うこととストレスマネジメント 

第9回:アサーティブに振る舞うこととストレスマネジメント 

メルマガ,ストレスをマネジメントしよう!

さて今回は、アサーション(アサーティブ)についてお話したいと思います。

アサーションは「さわやかな自己表現」などと表現される、自分も他人も大事にしようというスタンスに基づくコミュニケーションのあり方です。

アサーティブな振る舞いを身につけることは、ストレスの問題を減らすことから、対人関係を良くすることまで、非常に効用の広い、現代人必須のスキルといえます。

たとえばこんなシーン。すでに手一杯の仕事を抱えているあなたは、上司から「悪いけどこれを明後日までに仕上げてくれないか」と急ぎの仕事を頼まれました。
本来なら1週間はかかる仕事で、しかも前々から準備しようと思えばできたはずです。
あなたはこんなとき、何と言うでしょうか?

  1. 「…わかりました」(もうめいっぱいなのに…でも断るなんてできないし…)
  2. 「いや無理ですよ。だいたい、今ごろになって言い出すなんて遅すぎますよ」

1は見るからにストレスが溜まりそうな反応ですね。
自分の思いがあっても、他人からどう思われるかを最優先して飲みこんでしまう。
このケースでは、上司は「引き受けてくれた!」と思うので、また次回も同じようにギリギリになって頼んでくるかもしれません。

このように自分の言いたいことを言わずに我慢を重ね、無理を重ねていると、いずれ身体が悲鳴を上げるか、あるとき大爆発して「キレて」しまうかになりがちです。

2は言いたいように言っているのでスカッとするかもしれません。
しかしその後の人間関係にヒビが入るであろうことは一目瞭然。
本人にストレスは溜まりませんが、周りの人がストレスを引き受けています。
このケースでも、上司は見下されたという気落ちで腹の中が煮え立っているでしょう。

上司は上司で「君だってあのとき~~じゃないか!」などやり返すかもしれません。人との対立を生みやすく、周囲の人はだんだん距離をとるようになります。

1は受け身的(パッシブ)なコミュニケーション、2は攻撃的(アグレッシブ)なコミュニケーションと呼び表しています。

受け身的なコミュニケーションでは、自分のことは後回し、他人を優先。
攻撃的なコミュニケーションでは、自分が正しくて、他人は間違っている。
どちらかが上でどちらかが下という関係性なのです。

ではアサーティブであるとは?
たとえば以下のような返答です。

  1. 「お引き受けしたいのはやまやまですが、私も今他の仕事でいっぱいです。全部はお引き受けできませんが、少しならお手伝いできますので、一部切り出してもらえませんか」

あるいは以下のような返答もあるかもしれません。

  1. 「分かりました、お引き受けします。ですが今日明日とかなり残業して仕上げることになりますので、私も正直大変です。次回からは1週間前には依頼いただけると助かります。」

…いかがでしょうか。

3と4で選んだアクションは異なりますが、どちらもはっきりと自分の考えを表明しています。自分の意志も伝えつつ、相手の立場や気持ちも思いやる。対等な関係性を目指すのがアサーティブです。

現場では、無理な依頼を引き受けてしまう「パッシブ」であることがほとんどと思われます。これまでもう何度も「無理なお願い」を飲み続けてきた人も多いでしょう。

ただし、パッシブでいることの代償は、しばしば身体に現れます。例えばうつ病になられた方の多くは、頼まれた仕事を断れずに無理を重ねてしまったといいます。

アサーティブであることの出発点は、自分が大事にしたいものを大事にしようとすることです。
ご自身の健康や自分の時間、家族との時間を大事にしたいと考えたなら、「アサーティブに振る舞う」という選択を、ぜひ視野に入れてみてください。

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