さて今から皆さんに3つの質問をしますので、ちょっとご一緒に考えてみてください。
1.あなたは昨日会社を出てから寝るまでの間に、どんな「プチハッピー」に出会いましたか?
「プチハッピー? そんなものなかったよ」という方も、よーく思いだしてみてください。
- 満員電車だったけれど座ることができた
- コンビニでお気に入りのプリンを買うことができた
- 奥さん(旦那さん)がご飯を作ってくれた
などなど、こんな程度で構いません。
2.その「プチハッピー」をあなたはどうやって起こしたのですか?
「え、別に何にもしてないよ」と思うかもしれませんが、よーく考えてください。
きっと何かしているはずです。
- 注意深く乗客を観察し、席を立ちそうな人の前にさりげなく移動した
- まっすぐ家に帰らずに、コンビニに立ち寄った
- 出されたごはんをいつも残さず食べてきた
ほら、やっていることあったでしょう?
3.では最後。それはあなたに「どんな力がある」といえますか?
- 観察力がある
- ぶらっとする力がある
- ご飯を食べる力がある
「そんなのあり?」と思うかもしれませんが、ありです(笑)
さて、ご回答どうもありがとうございました。
この質問は何をしていたのかというと、みなさんの「成功の責任追及」をしたのです。
みなさんは「責任追及」と聞くと、問題を起こしたとき、失敗したときにされる「いやーな」イメージをお持ちかと思います。「なんでこんなミスしたんだ!」といった具合で、うーん、聞くだけで辛い…。
ですが、責任追及は「成功」したときこそ、ぜひやってみてほしいのです。
私たちは問題に対しては責任追及するのに、成功についてはまず責任追及しません。
問題の責任追及をするのは、たぶん「二度と起こしたくない」からですよね。
じゃあ、「成功」はどうでしょうか?
「二度でも三度でも起こしたい」ですよね。
そしたら責任を追及しておかないと!
たとえばあなたの部下が、新規案件を獲得できたとしましょう。
そうしたらすかさず「成功の責任追及」です。
「すごいね! どうやってとったの?」
部下は「たまたまですよ」とか「お客さんが良かったんですよ」と言うかもしれません。でもそこであきらめず、「でもあなたがしたことも何かあるでしょ」と、もうひと踏ん張りしてみましょう。
そうしたら「そういえば、プレゼンでいつも緊張しちゃうんで、事前に自分の説明を先輩に聞いてもらったんです」なんてことがあるかもしれません。
ここまで聞き出せたら、最後はしっかり「褒めて」ください。
「へぇ~! 先輩に協力を依頼したのか。そうやってあなたは周りの人を巻き込める力があってすごいね!」
こうすれば、本人が知らずに使っていた「成功を起こす力」がはっきりと意識され、今後はその力を使って意図的に「成功」を起こせるようになっていくわけです。
このように、悪循環を止めるための「問題」の責任追及だけではなく、好循環を起こすための「成功」の責任追及ということもやってみてください。
キーワードは「それどうやってやったの?(How did you do it?)」です。
ぜひ口グセになるぐらい使ってみてくださいね!