さてお盆も過ぎ、多くの方は夏休みをもう取得されたところでしょうか。
ところで、お休みの最中、皆さんは「仕事のことを頭から切り離す」ことはできていましたか?
実は私、これ苦手なのです。油断するとすぐモヤモヤと「う~、これからあの件はどうやって進めていこう…」などと、休みの日でも考え出してしまうのです。
皆さんも、ご飯を食べながらとか、布団に入ったときなど、職場を離れたあとも、仕事のモヤモヤがぐいぐいと頭を占領してくること、ありませんか?
しかしこのモヤモヤに頭を占領されるままにしておくのはよくありません。
仕事のストレスや疲労の回復には、物理的に職場から離れるだけでなく、心理的にも仕事から離れることが重要と言われています。(「サイコロジカル・ディタッチメント(Psychological detachment/心理的距離)」)
ある実験では、帰宅後の「翌日の仕事への不安」が高ければ高いほど、その夜の深い睡眠が少なくなることがわかっています(※)。
つまり、職場を離れても仕事のことばかり考えていると、同じ休みを取っていても、疲労が回復されにくくなってしまうのです。
「マインドフルネス」という考え方でもいわれていることですが、「心ここにあらず」の状態、つまり先の心配や過去の後悔にとらわれている心の状態は、ストレスを引きずりやすいのです。
しかもなぜか、手を動かしていなくとも、心配をしている分だけ、仕事をしているような錯覚を持ってしまいます(笑)
カラダは自宅にいるのにココロは職場にいる、これでは確かにリフレッシュは望めそうもありませんね。
「休む」ことにネガティブなイメージを持っている人も多いですが、しっかりOFFを取ることは、ONの集中力や生産性を高めることにもなるのです。
「仕事のことを考えないこともリフレッシュのうち」と思って、目の前のことに集中してみてください。
お子さんがいる方は、お子さんと一生懸命遊ぶのも一つです。
スポーツで汗を流すのも、好きな趣味に没頭するのもいいですね。
形だけでなく、心もしっかりとOFFになるよう、切り替えを図ってみてください!
(※参考文献『ポジティブ・オフ~休みを活かした疲労マネジメント』久保 智英/中央労働災害防止協会「心とからだのオアシス」2015夏)
(第20回「ストレスに効く休暇法」もご参考に!)