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第75回:「心の声」がアサーティブですか? 

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さてアサーションは、他者と話し合うという「行動」を起こすことです。
しかし、その外界へのアクションは、自分の「内側」で生じていることがアサーティブでないと、始まりません。

私たちが何かを問題と感じ、そのことについて話し合おうとしたとき、ブレーキをかけるのはまず自分自身の声です。

  1. 「あの人にはどうせ言っても聞く耳を持ちやしない」
  2. 「前も言って変わらなかった、どうせ今回もそうだろう」
  3. 「これぐらいは世間じゃ当然で、いちいち凹んでいる私がおかしいのかも」
  4. 「そもそも私がもっと効率よくこなせればいい話だし…」

どうでしょうか、皆さんもなじみある「声」ばかりではありませんか?

アサーションは、自分も相手も尊重するコミュニケーションです。
その意味は、相手や自分の能力や、感じていること考えていることに敬意を払う、という意味でもあります。

1や2は、相手の「受け止める度量」や、「変化の可能性」を見くびっているとは言えませんか?
3や4は、自分の「感じていること」や、「自分なりの努力」を軽んじているとは言えませんか?

上記の声を、アサーティブな声に修正したらこんな感じかもしれません。

  1. 「確かにあの人に耳を傾けてもらうのは簡単ではない。だからといって、この問題に話し合う価値がなくなったわけではない。それに、あの人もいつでもシャットアウトなわけではない。次は相手の落ち着いているタイミングを見つけて話し合ってみよう」
  2. 「確かに一度では変わらなかった。しかし、一度ですべてわかってもらおうとは虫が良すぎたかもしれない。二度でも三度でも話し合いを持つことが、私の本気を伝えることにもなるはずだ」
  3. 「確かに世間ではこれぐらい当然かもしれない。でも私は、いやなんだ」
  4. 「確かに私自身の改善点もある。だけど、私は私なりに努力をしているし、私はスーパーマンではない。この状況にも変えるべき点はある」

ね、どうでしょう。少し勇気が湧いてきませか。

私たちの「行動」は、私たちの「思考」に支えられています。
アサーティブな行動は、そもそもアサーティブな思考がないと始まらないわけですね。

何か話し合うべき問題を感じて、それにブレーキをかける自分の声に気付いたなら、ぜひ上記の例で示したような、思考の修正にチャレンジしてみてください。

まず自分自身とアサーティブに対話することができれば、きっと相手ともアサーティブに話し合えるはずですよ!

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