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第7回:バッファが認めてもらえない 

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第7回は、曽我さん(仮名)からの悩みです。

曽我さん 44歳/PM歴12年/システム会社の課長

プロジェクトマネジメントを学んで、不確実性の高いプロジェクトを実施するにあたっては、バッファ(予備)が必要であることが理解できました。

11ヶ月の工期でメンバー10人でぎりぎりであれば、バッファを考慮して11人体制でプロジェクトに臨みたいと考えています。

ところが、あらかじめバッファ予算を持つことが、社内的に認められていないのです。

その結果、毎回のようにプロジェクト終了近くになると工程が遅れていて、納期を守るために、連日残業を重ねるはめになります。

また多くの応援を依頼するはめになり、結局いつも当初予算をオーバーしています。

どうしたら、もう少しマネジメントらしいマネジメントができるようになるのでしょうか。

回答

せっかく新しいマネジメントを身に着けても、上の方からの圧力で思うようにならないというのでは、ストレスを感じてしまいますね。

ところで、曽我さんの中で、工数と工期がごっちゃになっていませんか?

工期上のバッファを持つことと、工数(予算)上のバッファを持つことは必ずしも同じではありません。

どうやら曽我さんの中では納期ぎりぎりまで追われることが当たり前になっているので、「プロジェクトを早めに終える」という発想が抜けているようですね。

多くの人数を投入して、なにごともなければ、プロジェクトはその分納期よりも早く終わるのです。

そうすれば、工期上のバッファを確保した上で、予算は変わらないことになります。

頂いた例では、「10人×11ヶ月」で110人月が予算ですから、この予算を変えずに、「11人×10ヶ月」で110人月として計画します。

スタート時から多めのメンバーを用意して、1ヶ月前倒しでプロジェクトを終えるように計画するのです。

早めに推移していれば、たとえ業務の追加・変更要請が生じても、納期を守りやすくなります。

またコスト的にも、初めから予算に余裕を持つことは上司として認められないかもしれませんが、変更が生じた後での予算の追加なら認めてもらいやすいはずです。

「多めの人員で、前倒しで計画する」
ぜひお試しください。

あらゆるお客様の「プロジェクトの成功」をサポートしていくことが、
アイシンクの最大の使命と考えております。

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