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第31回:ポテンヒットを防ぎたい 

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今回は、北村さん(仮名)からの悩みです。

北村さん 36歳/PM歴8年/電機メーカーの主任

私が参加しているプロジェクトでは、複数のグループが関係しています。

一応WBSを作り、役割分担をして仕事をしているはずが、どうしてもグレーゾーンが残ってしまいます。

実行されていなかった作業について問い合わせると、「これは、うちのスコープではないから」という返答が返ってきます。

もっと細かく作業を定義して、役割分担表をつくればいいのかもしれませんが、どうしてもポテンヒットが生まれてしまいます。どうしたら、ポテンヒットをなくせるのでしょうか。

※ポテンヒット:野球用語で、打ち上げられた打球が野手と野手の中間にポトリと落ちるヒットのこと

回答

なるほど、せっかくWBSと役割分担表を作成しても、実際の作業が実行されていないと意味がありませんね。

たしかに役割分担をはっきりさせるためには、WBSを可能なレベルまで詳細化して、役割分担を明らかにすることが原則です。

しかし、すべてを明らかにすることは、マネジメントの手間が過大になり、かえって効率を下げるかもしれません。

それでは、問題の本質はどこにあるのでしょうか?役割分担の不明瞭さだけでしょうか?実は「これは、うちのスコープではないから」という姿勢こそが問題なのです。

実際の野球でのポテンヒットの予防策を考えてみるといいと思います。

ポテンヒットを防ぐには「声かけ」が重要ですよね。「オーライ!オーライ!」「オーイ、頼む!」などのコミュニケーションが取りこぼしを防ぐわけです。

同じことがプロジェクトについてもいえます。

グレーに見えたら、すぐに声かけ(コミュニケーション)をすれば、問題にならないはずです。

そのためには、グループが違っても、同じ成果物を作るチームメイトだという意識が必要です。

プロジェクトマネジメントのプロセスとしては、しっかりチーム・ビルディングを行うことです。

「一緒にいいものを作ろう」「お互いにカバーしよう」という雰囲気になっていれば、ポテンヒットは起こりません。

「チーム・ビルディングでポテンヒットを防ぐ」
ぜひお試しください。

あらゆるお客様の「プロジェクトの成功」をサポートしていくことが、
アイシンクの最大の使命と考えております。

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