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ホームアイシンクインフォメーション第32回:アクティビティの計画段階での見積もり精度が低い 

第32回:アクティビティの計画段階での見積もり精度が低い 

メルマガ,PMざっくばらん相談室

今回は、長野さん(仮名)からの悩みです。

長野さん 32歳/PM歴7年/通信機メーカーのチーム・リーダー

私は新製品開発プロジェクトの一部を担うチームのリーダーをしています。

プロジェクトにおいて、計画が重要であることは、よく承知しているのですが、スケジュールの計画がうまくできないのです。

全体のWBSは作成されていて、そのワークパッケージ(WBSを構成する要素で複数の作業を含む)のひとつを任されているのですが、ワークパッケージを構成する「アクティビティ(作業)の見積もり精度」が低いのです。

というのも新製品の開発は、多くの不確実性が伴い、わからない要素が多いので、どうしても工数が精度良く見積もれないのです。

一方で製品のマーケットリリースはできるだけ早めたいので、その結果、ぎりぎりの見積もりになって、遅延に次ぐ遅延でリスケジュール(スケジュールの再設定)の連続になってしまいます。

リスケジュールの多発は、チームの信用に関わりますし、チーム・メンバーのモチベーションにも影響します。

どうしたら計画段階での「アクティビティの見積もり精度」を向上させることができるのでしょうか。

回答

なるほど、できるだけリスケジュールの起こらないような実効性の高い計画を立てたくても、その元になる「アクティビティの見積もり精度」の不確実性に邪魔をされてしまうのですね。

これでは、計画を守ろうとするメンバーのみなさんにもストレスが溜まるのも無理はありません。

たしかに見積もり精度を上げることは重要ですが、不確実性の高いプロジェクトの場合、少し対応を変える必要があります。

不確実性が高いということは、あとからあとから新しい情報や変更要求が出てくることになります。

このような場合は精度の高い見積もりを行っても、計画変更が生じてしまって、せっかくの精度が無駄になることがほとんどです。

不確実性の高いプロジェクトでは1回の見積もりで計画を固定するのではなく、プロジェクトの進捗に合わせて、新しい情報をもとに「再見積もり」をかけることがポイントになります。

同時に、再見積もりの結果をもとに、計画の見直しを随時行うのです。

「プロジェクトの計画は守るもの」と思い込んでいると、守れないときに苦痛を感じて、モチベーションが下がります。

不確実性の高いプロジェクトを遂行するときの心構えとしては、「計画は変わるもの」「見積もりは繰り返すもの」と思うことが重要です。

そうすれば、計画の変更や、リスケジュールに直面してもストレスを受け流すことができます。メンバーにも「計画は変わる」ということをあらかじめアナウンスしておくとよいでしょう。

再見積もりの実施、および計画の見直しのタイミングとしては、フェーズ移行時が一般的です。

新しいフェーズに入ると、新しい情報とともに条件も変わっている可能性が高いので、必然的に見直しが必要になります。

また、より詳細な情報が入ってきますので、その情報を基に、さらに詳細な見積もりや計画も可能になります。

そうやって、徐々に見積もりと計画の精度を上げていけばいいのです。

「不確実性の高いプロジェクトの見積もり精度は徐々に上げていく」
ぜひお試しください。

あらゆるお客様の「プロジェクトの成功」をサポートしていくことが、
アイシンクの最大の使命と考えております。

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