プロジェクトには、新商品開発、ITシステム開発、製薬開発、プラント建設、展示会開催、人事システム改革など様々ありますが、プロジェクトを遂行していくのは、決まったルーチンワークの仕事を繰り返していくのとは全く違います。
プロジェクトとルーチンワークとを分けるのは、「不確実性」です。プロジェクトはルーチンワークよりも不確実性が高い仕事です。
プロジェクトの内容や複雑性で不確実性の大きさも変わりますが、不確実性が高いほど、予期しないことが起こる確率が上がりますし、どうしたらうまくプロジェクトが進むのかといった方法も手探りになります。
また、何か問題が発生したときに、正解が分からない、または見つけにくくなりますし、意思決定も自信を持って行うことが難しくなります。
このように不確実性が高いプロジェクトほど、成功させるのが難しくなります。それは、決まったマニュアル通りに仕事を進めていけば成功できるものではないからです。
狩猟型プロジェクト・マネジャーとは、「不確実性の高いプロジェクトを成功できる人」を意味して、使っています。待ちの姿勢では、全てのプロジェクトは失敗します。
適切にプロジェクトをコントロールできないと、プロジェクトは混乱し、成功から大きく離れていきます。では、どのような視点や行動があれば、不確実性の高いプロジェクトの成功確率を上げる行動がとれるのでしょうか?
また、不確実性とどのように向き合い、闘っていくのがいいのでしょうか?
幸いな事に、プロジェクトは1人ではなく、チームで遂行していきます。しかし、このチームのパフォーマンスは常に高いとは限りませんし、様々なステークホルダー(関係者)との関係性もプロジェクトのパフォーマンスに影響を与えます。このように様々な環境の中で、不確実性の高いプロジェクトを成功させていくことは容易な事ではありません。自然に任せるのではなく、意識して習得しなければならないこともあります。
このコラムでは、狩猟型プロジェクト・マネジャーとして自由に活躍できるために何が必要なのか等、様々な視点で検討していきたいと思います。
次回は、「狩猟型プロジェクト・マネジャーの心と視点」について考えます。