今回は、ホットなニュースを取り上げてみます。
今日(2010/11/22)、柳田法相が辞任を表明しました。
広島での国政報告会で、
「法相は(国会答弁で)二つ覚えておけばいい。
『個別の事案については答えを差しひかえる』
『法と証拠に基づいて適切にやっている』。
何回使ったことか」
と発言したことで野党からの批判があったためです。
国民からも国民は裁判員制度で死刑の判決を迫られるなど真剣に取り組んでいる状況なのに、あまりに軽い発言という怒りの声も多くありました。
おそらく、今回の発言内容は、柳田法相の辞任でもう取り上げられることはないでしょう。しかし、この発言の問題は、柳田法相自身の資質だけの問題と捉えるのではなく、日本の教育の問題と捉える事も大切ではないでしょうか。
発言は日頃、感じたり考えたりしている事、つまり世界観を表すものです。広島でなかば笑いをとるために発言したものかもしれませんが、これは柳田稔氏の価値感、世界観を露見する結果となりました。大臣という国の未来を担う上でも重要なポストの人の世界観があまりに小さく、未来に対する影響等のリスクも考慮できないという事実と同時に、私たち国民は未来に対する日本の不安を感じた事件だと思います。
今回のことは、リーダーとしてのリーダーシップを担う教育がなされていない、つまり今の日本の教育システムが機能していない一つの事象だと私は感じています。立場や身分のエリートは良くないと思いますが、真のリーダー育成のための教育を早い段階から始める必要があると思います。中学校位から、世界の構成、世の中の仕組み、自由と責任、哲学などの質の高い教育を行うことが不可欠でしょう。
平等という言葉で個性を犠牲にしたり、自由ということばで身勝手を許容したりということでは、世界で信頼されませんし、極言すると従属国になる運命しかないようにさえ思えます。
中途半端な今の教育システムから、必要な質の高い知識と思考、創造力を養う教育システムへの変換が早急に必要とされていると思います。