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第2回:プログラムマネジメント(重要ポイント紹介)

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前回のプログラムマネジメント(PgM)の定義に引き続き、第2回では、PgMの重要ポイントを概観してみましょう。

PMIのPgM実務標準第2版は本編270ページにも及ぶ知識体系ですが、従来のプロジェクトマネジメント(PjM)の体系を規定しているPMBOKには出てこない目新しい概念がいくつかあります。具体的には、プログラム・ガバナンスやベネフィット・マネジメント、更には財務マネジメントと言う3つの考え方が特に大変目を引くものです。それは、プログラムでは戦略性、相互依存、大規模、統合と言った軸が極めて重要な要素になるからです。

1. 単一か統合か

最初に、PjMと新たなPgMと従来の大きな違いを簡単に言いますと、単一なのか統合なのか、がキーワードとなります。プロジェクトでは、要求されたQCDを達成することが重要なミッションとなります。一方組織レベルで見ますと、限られた経営資源など幾つもの制約の中で多くのプロジェクトが動いていますから、例えば、あるプロジェクトの変更が関連する他のプロジェクトの開始時期に影響を与える可能性など、プロジェクト間の相互依存関係に注視する必要性が出てきます。そこで、全体を束ねて”統合”の眼で見るマネジメント手法が対応手段として大変有効になる訳です。

2. プログラム戦略目標

統合に当たっては、資源の有効配分や優先順位などを決定するための判断基準がポイントですが、そのためにはプログラムに対する組織戦略が重要であり、組織として共有する戦略に沿った視点で意思決定することが組織に成果をもたらす源となります。PgMの定義をおさらいしますと、「特定された戦略目標達成のために、相互に依存する複数のプロジェクトやその他関連業務を対象として、個々にマネジメントすることでは得られないベネフィット(組織に有用性をもたらす活動や成果)を創出する」技法でした。上位の統合レベルとしてのマネジメント・フレームワークです。

3. プログラム・ガバナンス

ガバナンスについては、良く耳にするコーポレート・ガバナンスと言う「組織を維持・繁栄させるために会社を方向付けて統制する仕組み」がありますが、プログラム・ガバナンスはその配下にあってプログラムの視点での統制の仕組みです。具体的には、「プログラムの戦略目標達成支援のために必要かつ適切な方針、組織構造、権限範囲、実施方法やプロセス」を定めたものです。長期間に渡るプログラムのライフサイクルを通して、首尾一貫したこの仕組みで活動結果と戦略目標との整合性を維持していくことにより、ベネフィットを生み出していきます。徹底的にこれを実施します。

4. ベネフィット・マネジメント

ベネフィット・マネジメントはプログラム・ガバナンスに内包されている考え方ですが、効果的なプログラム・ガバナンスをきちんと実践することにより実現できることの大きな要素のひとつが、べネフィットの創出です。PjMの焦点がQCD目標の達成であることに対して、プログラムの戦略目標とベネフィットを実現・達成することがPgMの主眼点です。統合、相互依存の結果として新たに生まれるベネフィットもこのマネジメントの対象となります。

5. 財務マネジメント

最後の財務マネジメントは、プロジェクトに比べ資金規模が圧倒的に大きくかつ長期に渡る、との観点からPgMでは欠くことのできないマネジメント・プロセスになります。長期の時系列的なプログラム活動に対応した資金調達計画を立案することになります。また、初期費用に止まらず、継続的保守や撤収費用まで含めた総保有コスト(TCO)の考え方により、プログラムのライフサイクルを配慮した費用対効果分析を適用することになります。ベネフィット実現度合の尺度(メトリックス)も財務マネジメントで定義し、べネフィットの定量評価をします。

以上、プロジェクトとは大きく異なる視点として、プログラムに対するマネジメントへの注力点をいくつか紹介しました。

次号では、PgM知識体系の内容について更に掘り下げてそのエッセンスを紹介する予定です。

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