導入の背景
E社が2009年から発足させたプロジェクトは、新アーキテクチャに基づいて自社製品のソフトウェア基盤を刷新するという社運をかけたプロジェクトでした。
ただし、前身となるプロジェクトでは、コミュニケーション不全に端を発してチーム内外に問題が頻発。
本プロジェクトにおいても約60名の大規模チームを結成し、拠点は東京と地方の2か所、メンバー間でスキルの差も大きいなど、難しい条件でのスタートでした。
そのため、本プロジェクトではチーム内部の状況を正確に把握し、きめ細やかなマネジメントを行うためのサポートを必要としていました。
実施スタイル
1年4ヵ月にわたり、毎月1度アセスメントを行い、4ヵ月に一度はヒアリングと報告会を実施。
測定項目は、ストレス度やチーム評価、モチベーションなど幅広く測定。
報告会ではレポートをもとに、グループリーダーやプロジェクト・マネジャーと、アイシンクコンサルタントが課題点や改善方法を話し合いました。
レポートスタイル
毎月、個人レポートと全体レポートを電子データで配信。全体レポートはグループ別集計およびマネジャー&リーダーとメンバーを比較した職位別集計の2つの視点よりまとめられました。
【個人レポート】
【全体レポート】
導入の効果
チーム状態の定量的把握
毎月のグループリーダーによるミーティングの際にレポートを活用。グループ間での差が可視化され、グループ内で抱えがちな課題を全体で共有することにつながりました。リーダーにとっては、チームマネジメントのフィードバックを得ることが励みともなったそうです。
改善行動結果を数値で確認
「他チームとの関係」を示す指標が低かった月に、東京と地方の全メンバーが集まる全体ミーティングを実施したところ、その結果が翌月さっそく数値となって現れました。改善行動の結果を数値で確認することで、アクションの振り返りが可能になりました。
チーム内でのコミュニケーション促進
メンバー同士が個人レポートを見せ合うなど、レポートをもとにしたメンバー同士での会話が促進。ストレスなどを話題に挙げやすくなり、自己管理にもつながりました。
担当コンサルタントからのメッセージ
結果的に、1年4ヵ月の間、忙しい時期にあってもストレスの極端な増加は見られず、チーム内相互評価においても大変高いなど、全体的にとても良好なチーム状態を維持し続けたチームでした。
本サービスを通じ、マネジャー、メンバーがチーム課題を共有し、チーム状況に意識を向け続けたことがチームマネジメントを成功させた一因ではないでしょうか。